留学日記
中村 将希 in Life university 第22回
「ナショナルボード(国家試験)パート4」
こんにちは、今回は国家試験のパート4について紹介させていただきます。
国家試験は全部で5段階、パート1~4と理学療法の計5つです。パート1~3と理学療法はすべてコンピュータでの選択式試験ですが、パート4だけ特別で実技試験になります。国家試験を実施しているNational Board of Chiropractic Examiners(NBCE)が、患者役として実際の役者さんを雇い、症状を持つ患者になり切ってもらうよう訓練してもらい、受験者が与えられた課題に答えていくというものです。
このパート4は部屋が全部で25あり、最初の10部屋が患者の問診と診断、次の10部屋が整形外科、神経、生理学的検査(Orthopedic, Neurologic, Physiologic test) 、そして最後の5部屋がアジャストメントのセットアップということになります。まず患者役の役者さんへの5分間の問診から始まります。次に問診によって得た情報を元に、診断や他に行うべき検査(血液検査、MRI、CT、尿検査など)、そしてカイロプラクターとして患者をどう治療すべきか(もしくは他の医療機関に患者を送るべきか)などが問われます。
そして次の10部屋に進み、実際に検査(4つか5つ)を行います。時間内であれば患者に問診を行うことも可能です。陽性だった検査や陰性だった検査など、これまで得た情報を元に、考えられる診断や治療方法、他に行うべき検査などについて問われます。
最後の5部屋は、主にディバーシファイド・テクニックとガンステッド・テクニックのフルスパインのセットアップです。頚椎、胸椎、腰椎、骨盤、四肢、それぞれ2つのセットアップを行います。試験を通して、患者役の役者さんがいる25部屋すべてに試験官がいて、患者との接し方、質問すべき質問ができているか、検査は正しく行えているかなどが確認されます。
今回の試験では、頚椎の椎間孔狭窄症や仙腸関節のサブラクゼーションなどの他に、糖尿病による末梢神経障害や神経系の障害による間欠性跛行、急性膵炎などが出題されました。問診の問題の1つに、何を聞いても「疲れが取れない、常に疲れている」としか答えない患者役がいて、問い詰めるとその患者役はヴィーガンで、その上に貧血気味というものがありました。
今回の試験勉強を通して、問診の重要さを改めて学びました。
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