留学日記 中村 将希 in Life university [第8回]

テクニックのクラブと学外での学生間の練習会

学生がカリキュラムの中で初めてアジャストメントを学ぶことができるのは、ライフ大学フルスパイン·テクニック(Life university full spine technique)を除くと、10クォーターでのガンステッドのクラスか、10クォーターから受講可能になる選択式のテクニックのクラスからになります。

それまでは基礎科学やX線の授業が主となり、プログラムを開始して9クォーター(23ヶ月)までは、テクニックは勉強しないということになります。誰もが「アジャストメントを勉強しに来たのに、とても2年も待っていられない」と思いますよね! そこで授業で忙しいながらも、多くの学生がテクニックのクラブ活動や学外での学生間の練習会を通して、アジャストメントや触診を訓練します。

大学のテクニックのクラブには、ガンステッド、トムソン、SOTAK、小児カイロプラクティック(ICPA)、Functional Neurology(機能神経学)、TRT, QSM3、ニーチェスト、スポーツカイロプラクティックなどなど、他にも様々なテクニックのクラブがあります。

私もこの中のいくつかのクラブに参加したことがありますが、各々のテクニックを極めたいと思っている学生たち(主に上級生)が中心となって毎週、企画·運営されています。セミナーと違って無料で、そのテクニックに触れることができるのは非常にありがたいことです。当たり前なのですが、多くのクラブでは実際のアジャストメントをすることは大学から禁止されているので、セットアップまでを教えてもらうことになります。

一方、学外での学生間の非公式な練習会では、クラブのように何かひとつのテクニックに限定して練習するのではなく、セミナーや授業など様々なところから得た知識を共有し、お互いの合意の元でアジャストメントをすることも可能ということになります。

大学では授業以外でのアジャスメントは危険なので禁止されていますが、現状では守っている学生を見たことがないというのが正直なところです。私もいくつかの練習会に参加していますが、これもまた上級生たちによって企画·運営されています。私が参加している練習会は、触診の練習が中心で、その後、上級生がセミナーで習ったアジャストメントのセットアップなどをシェアしてくれ、皆でセットアップを練習し、練習会によっては、お互いの合意の元、実際にアジャストメントをします。

私が初めて学外の練習会に参加したのは、2クォーターのときなのですが、まだ人間の体を触診した経験もゼロ、アジャストメントなんてどうやっていいのか、全くわからないというときでした。上級生にいきなり胸椎を触診させられ、自分が見つけたところをアジャストしてみてと言われて、皆が見ている前で手をガクガク震わせながら、上級生に手取り足取りセットアップを手伝ってもらい、初めてアジャストを試みたのは今でもいい思い出です(今でもダメダメですが!)。

私は中学、高校と柔道をしていたのですが、あの頃は生意気にも、なんとしてでもこの手で巨体の野郎どもをねじ伏せてやると、投げて投げられ、相手の体のことなんか全く気にしていませんでした。それが今では小柄な女性の首を触るだけでも、手汗が止まらなくなるという有り様です。ですがアジャスメントの練習を重ねれば重ねるほど、柔道で身についた体の使い方が役立っていることを実感しています。警察官になりたくて始めた柔道でしたが、意外なところで活きていることに気づきました。

学外での触診の練習会

サイドポスチャーの練習をする学生たち

頚椎のアジャストメントを試みる筆者

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