岡井健DCのI Love Chiropractic !
「カイロプラクティック・テクニック・ベーシックセミナー概要」

 皆さん、お元気ですか? 日本もだいぶ過ごしやすくなってきたことと思います。あともう少しで、私のカイロプラクティック・テクニック・ベーシックセミナーが東京で開催されます。私も一生懸命準備を進めています。皆さんにお会いするのが今から楽しみです。

 今回はその主旨や概要などについて、少し踏み込んで説明させていただきたいと思います。日本では、所属団体や出身校、テクニックの種類、お世話になっている先生の流れなど、いろいろな垣根が存在するようですが、私のセミナーでは広く多くの方を歓迎しています。

 DCも参加すれば、DC以外の経験豊富な先生方も参加されます。そして、カイロを始めたばかりの先生や、これからカイロを始めたいという方も参加されます。このセミナーの参加者はカイロが大好きな仲間となります。学位や所属団体などで区別されたりはしません。もちろん、その方のレベルに応じて指導していきますし、個人のお悩みや要望に合わせてお手伝いをしていきます。ですから、「自分はまだまだ初心者だから早すぎる」「知り合いも仲間もいないから場違いだ」などと心配する必要は一切ありません。

 また、しばらく私のセミナーから遠ざかっていた方や、学ぶことが少し億劫になっている方も、ぜひ参加してください。初めての方や久しぶりの方、そしていつも参加してくれる方、すべての方を歓迎いたします。

 私はDCとなってから約34年が経ちますし、カイロの大学に入学してテクニックを学び始めてからだと37年以上になります。日々一生懸命により良いアジャストメント、より良い治療を念頭に努力を続けてきました。そんな私でさえ、いまだに日々発見や学び、そして成長があるのが、カイロのテクニックなのです。だから「積極的に学び続けることを止めないで!」というのが、業界のすべての先生に伝えたいことです。

 私は俗に言われるストレート・カイロプラクターではありません。筋肉をはじめ、あらゆる体の部位に注目し、治療をしていきます。ミキサーと呼ばれるのかもしれません。私は私のやりたい治療をしているだけで、他の人がストレートだろうが、ミキサーであろうが、そこでその方をどうこう言ったり、優劣を判断したりはしません。その方の好みや経験からスタイルを構築されているのですから、それぞれのスタイルがあっていいのです。ただカイロをやるのであれば、アジャストメントにはとことん拘っていただきたいというのが私の考えです。

 それでは、今回のセミナーの概要について説明します。実はテクニックのベーシック・セミナーというは、とても久しぶりなのです。もちろん、毎年行っているマイプラクティス・セミナーでは必ずテクニックの時間がありますので、私からすればいつもテクニックのセミナーをやっているつもりでいました。ところが6月のエリート・セミナー参加者から、パルペーションから、もう一度基礎から教えて欲しい、という要望があり、それが私の認識以上に多くあるということを知りました。

 私はマニュアル的なテクニック指導が好きではありません。マニュアルの良さも、マニュアルに従って行うのが好きな方がいることも知っていますし、必要性もわかっています。ただ、私のセミナーで学ぶ意味はそこではありません。一応の基本的な考え方や方法はもちろん解説しますが、あくまでもそれは必要最低限であって、それだけではすべての患者に対応はできません。いや、すべての患者は唯一無二の存在ですから、すべての方にアレンジを加えることが必要です。その能力を養っていけるように指導するのが好きなのです。マニュアル通りにしかできないと、考える力や想像力、対応力が養われないのです。アジャストメント・テクニックの一番の面白み、奥深さ、醍醐味はそこに在るのですから、そのことを知ってもらいたいのです。

 まず私のテクニックに対する考え方、教科書では教えてくれない実際の問診、触診、視診や検査なども、やり方とそれをどうアジャストメントに結びつけていくのかをお伝えしていきます。そして、私が大好きで得意なレントゲン分析でも、部位ごとにレントゲンを診るときには何を意識して、どのように判断してアジャストメントに活かすのかも基本から説明していきます。

 頚椎のパルペーションからアジャストメントへの流れも、患者のポジショニング、施術者のポジショニング、コンタクト・ポイント、コンタクトをどのようにとっていくかの基本から応用までを、その理由から解説していきます。サポート・ハンドをどこにとって、どのように使うかにも理由があります。ソラストやLODも基本形から、それぞれの患者の特性に合わせて応用する方法まで解説していきます。

 初心者や経験の浅い方にとっても、ベテランが何を感じて考えているかということを知ることによって、上達に役立つと思います。ある程度、経験のある方でも、自分が今まで気づいていなかったポイントがきっとあるはずです。そこに気づくことで、今までアジャストが上手くいかなった患者に対して、上手くアジャストできたり、結果が出なかった患者に良い結果が出ることもあるでしょう。

 胸椎は私が最も簡単で難しい部位と常々言うように、単に動かすという意味では難易度は低いかと思いますが、とても大事な部位で結果をしっかり出すうえでは簡単とは言えない部分です。そこには胸郭というものがあり、背骨だけではなく胸郭への影響を考慮し、より効果的なアジャストをすることを考えなければなりません。内臓への神経が多く出る大切な部位ですので、患者の体調を好転させることができるかが、胸椎のアジャストにかかっていることもしばしばです。また、私の得意とするドーサル・ブロックのアジャストメント解説は、私のテクニックブックでは触れていませんが、このセミナーではしっかりと手取り足取りで伝授したいと思っています。

 腰椎骨盤のアジャストメントは、一番くじける方が多いものでもありますが、私からすると、ほんの少しここに気をつけて変えればできるようになるのに、という惜しい方が本当に多いです。初心者も何をどうすべきか、何に気をつければいいかなどを知ることで、試行錯誤の無駄な時間やフラストレーションが減ることでしょう。試行錯誤はとても大事ですが、あまりに上手くいかないと心が折れます。骨盤のアジャストでは、AS腸骨と仙骨を上手にアジャストできる方が少ないように思います。仙骨を上手くアジャストすると、とても良い結果が出るケースもたくさんあります。また、同じL5のアジャストでも、患者によってはアジャストの仕方で悪化したり、改善したりするという差が出るケースもあります。なぜ、そのようなことが起きるのかという患者の問題のメカニズムと、その人の体の特徴を踏まえて考えれば答えは出てきますが、いつも判で押したようなワンパターンのアジャストでは対応できません。セットアップでの工夫や、LODをその人に合わせて変えることで、問題なくアジャストができて結果も出てきます。そのように考えることができて、対応力を培うことが腕の差となってくるのです。

 私のセミナーには、経験豊富な先生方も継続的に参加してくれますが、この腕の差を生む細かな知識、観察力、考え方、応用力、イマジネーション、勘といったものを探しに私に会いに来るのだと思っています。経験の浅い方には、目指すべき姿を見せることができればと願って、私も日々切磋琢磨しています。学びの必要のない方など、この世に一人もいないと思いますが、学びや成長を放棄している自分に気づいていない先生が、山ほどいるのではないでしょうか。あなたには学びの必要はありませんか? 今のままで十分なのですか? 私から得るものは何もないとお考えですか? プライドが邪魔していまさら参加できませんか? 自分に問いかけて、私のセミナーに参加すべき理由を導き出していただければと思います。

 きっとどなたでも、私のセミナーから大切なものを受け取って、持って帰って、検証し、練習し、成長できると思っています。私もまだまだ成長中です。皆さんにお会いして、交わる中で私も学び、吸収させていただいています。われわれの業界では、しっかりとアジャストできるカイロプラクターの数が圧倒的に不足しています。「先生のアジャストは、今まで受けてきたカイロの先生とはレベルが全然違います!」と言っていただけるように、一人でも多くの方に成長していただきたいと思っています。あなたにセミナーでお会いできることを、心から楽しみにしています。

岡井健のマイプラクティス2025 10月18、19日開催!

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岡井健(おかい たけし)DC
1964年7月4日、東京生まれ。福岡育ち(出身はこちらと答えている)。
福岡西陵高校を卒業後、1984年単身アメリカ、ボストンに語学留学。その後、マサチューセッツ州立大学在学中にカイロプラクティックに出会い、ロサンジェルス・カレッジ・オブ・カイロプラクティック(LACC)に入学、1991年に同校をストレートで卒業する。
在学中はLACCでのディバーシファイド・テクニックに加え、ガンステッド、AK、SOTと幅広いテクニックを積極的に学ぶ。
1992年、カリフォルニア州開業試験を優等で合格。1991年から1995年まで、カリフォルニア州ガーデナの上村DC(パーマー大学出身)のクリニックで、アソシエート・ドクターとして勤務した後、サンフランシスコ空港近郊のサンマテオにて開業。2001年にはシリコンバレーの中心地、サンノゼにもクリニックを開業し、サンフランシスコ・ラジオ毎日での健康相談や地方紙でのコラム連載でも活躍。
2022年8月に27年間経営したカリフォルニアのクリニックを無償譲渡し、2022年9月よりハワイ島コナに新たにクリニックを開業。庭仕事、シュノーケリング、ゴルフを楽しんでいる。
また、積極的に留学中の学生たちの面倒を見、その学生たちの帰国を皮切りに日本での活動を始める。科学新聞社(斎藤)との縁は、2005年に出版した「チキンスープ・シリーズ カイロプラクティックのこころ」の監訳に始まり、以降15年以上にわたって出版物、マイプラクティス・セミナ、カイロ-ジャーナル記念イベントなど、またカイロプラクティック・クラブとして「ソウルナイト」(スタート時はフィロソフィーナイト)など、ありとあらゆる場面で協力関係にある。

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