「カイロプラクティック・フォーラム2026」
セッション紹介5
セッション紹介第5弾は、モーション・パルペーション(MP)をテーマに宝塚医療大学准教授、明治国際医療大学非常勤講師の中川達雄君の登場である。MPと言えば中川貴雄、中川貴雄と言えばMPと言われるほど浸透している中川スペシャル。その中川氏の甥で氏を生涯の師と仰ぎ、今なお研鑽を重ねながら大学教育の場で奮闘中である。また氏が主宰する「モーション・パルペーション研究会(MPSG)」の世話人としても氏を支え、さらなるMPの普及に努めている。今回はそんな達雄君に、カイロプラクティックのという枠に捉われず、わが国の徒手療法界におけるMPの必要性を、実技を交え大いにアウトプットしていただく予定である。
関節を「動かす」のではなく、「なぜ動かないか」を見極める
― モーション・パルペーションによる評価から始まる徒手療法 ―
肩や腰、膝などの症状に対して治療を行っても、思うような改善が得られない。そのような経験はないでしょうか。治療技術そのものだけでなく、その前段階で「どの関節に問題があるのか」「どの方向への動きが制限されているのか」、そして「なぜ、その関節が動かないのか」を丁寧に評価することが、徒手療法では重要になります。
本セッションでは、中川貴雄D.C.が半世紀以上にわたる臨床の中で培ってきた評価と治療の考え方を基盤として、モーション・パルペーション(Motion Palpation:動きの触診)による関節機能評価と、その評価結果をどのように治療へ結び付けるのかをご紹介します。前半では、まず「モーション・パルペーションとは何か」という基本概念から始め、その歴史的背景や類似する関節機能検査との違い、さらに近年の研究から明らかになってきた関節可動性評価や触診に関する知見について解説します。また、中川貴雄D.C.が会長を務め、来年度に設立20周年を迎える「モーション・パルペーション研究会(MPSG)」について、その沿革とともに、モーション・パルペーションの技術をどのように体系化し、教育しているのかについてもご紹介します。
各論では、まず「骨盤・脊柱のモーション・パルペーション」を取り上げます。骨盤や脊柱を単に「動く・動かない」で判断するのではなく、関節の遊び運動や運動方向をどのように触診し、可動制限を見極めていくのかを解説します。その後、実際の被検者を用いて、骨盤・脊柱の評価から治療へとつなげていく一連の流れをデモンストレーションします。続いて、肩関節、肘関節、股関節、膝関節、足関節などの「四肢のモーション・パルペーション」についても、その考え方と代表的な検査法をご紹介し、評価から治療までの流れをデモンストレーションします。
講義とデモンストレーションを通して、「どこを触れているのか」「何を感じ取っているのか」「その所見をどのように治療へ結び付けているのか」を、できる限り具体的にお伝えしたいと考えています。最後には、MPSGで行っているBasicコース、Advanceコースなどの段階的な教育プログラムについてもご紹介します。
モーション・パルペーションを初めて知る方には、「動きの触診」という評価法への入口として、すでに徒手療法を学ばれている方には、日頃行っている評価をあらためて見直す機会として、ご参加いただければと思います。
「治療法を増やす」のではなく、その前に「評価の精度を高める」。本セッションを通して、臨床における「評価から始まる徒手療法」の考え方を感じていただければ幸いです。
カイロプラクティック・フォーラム2026「TIME&SPACE AGEIN」
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