岡井健DCのI Love Chiropractic !
「Do you own it?」

 皆さん、お元気ですか? 桜前線は順調に日本を北上しているのでしょうか、花粉症の季節でもありますよね! 私が暮らすハワイ島は、ここ数か月の間にキラウエア火山が短い噴火を何度も繰り返していて、Vogと呼ばれる火山からの噴煙がスモッグのようにコナの街を覆っていて、鼻や目が刺激され、さながら花粉症のような症状に襲われています。噴火による溶岩の吹き上げは火口内で収まるので、溶岩や火砕流の被害の心配が全くない安全な火山なのですが、Vogには皆さん悩まされています。
 

 さて、今回お伝えしたいことは、学習や習得することについての意識の差によって、成長にも差が出るということについてです。表題は英語でよく使う言葉です。「I know…」や「I understand…」というのは「知っている」と「理解している」ということになりますが、物事を本当に習得するには、それでは十分ではないのです。「I own it!」と、「私はしっかりと自分のものにしている」と言えるようにならなければダメなのです。「知っている」や「理解している」程度で満足している人は、一流というか、その道を極める人にはなれないのです。物事を極めることは、そんなに簡単ではありません。

 どの世界でも一流になる人は、基本をとても大事にして、それを何度も何度も日課のように繰り返し練習するものです。そして、また何度も同じことを学びに行き、持ち帰って繰り返し練習します。その中から、日々新たな発見があったり、その先の景色が見えたりすることもあれば、疑問や勘違いなども見つかるのです。私がカイロプラクティックの大学に入学したのが1988年です。それから37年間、ずっとカイロプラクティックを学んでいるわけですが、いまだに新たな発見や疑問が出てきます。だから面白いのであって、全く飽きずに続けていけるのです。

 物事を学ぶことは、プールを美しいペンキで満たしていく作業のように思います。ある人はプールの底の表面に薄く色を塗っただけで、わかった気になったり、できた気になったりします。中には表面に色を塗り切る前に、そう勘違いしてしまう人もいるでしょう。表面に色を塗った時点では、まだ「I know」です。そして、そこに一生懸命にペンキを注ぎ込み続けて少し溜まってくると、「I understand」と言えることができます。さらに美しいペンキを注ぎ続けていると、あるときにその色が変わってきて見え方が変わることも一度や二度ではないでしょう。ここで忘れていけないことは、カイロプラクティックの場合は知識的なものだけではなく、それを実践できるかという「I can do it.」も加わってくるということです。また、人によってプールの深さも様々でしょう。その深さで優劣のすべてが決まるわけでもないでしょうが、より深いプールを満たすことに喜びや楽しさを感じる人が、より幸せであると思います。

 少し気を抜いたり、よそ見をしていると、ペンキが乾いてガビガビになったり、揮発したりもするでしょう。せっかく貯めていたペンキの無残な姿に気づき、慌ててペンキを注ぐことを再開する人もいれば、そのまま見て見ぬふりをして立ち去る人もいるでしょう。ただ、プールはいつまでもそこに在り続けてくれて、その気にさえなればいつでも私たちを迎え入れてくれるし、一度塗ったペンキは少々揮発して、乾いてはいてもなくなっているわけではありません。

 カイロプラクティックを学び続けて37年経った私が言えることは、私のプールはかなり深く、大量の美しいペンキで満たされていて、その色は深みがあり美しく輝き、水面はたおやかに揺れています。その色は光の当たり方で興味深く色を変え、輝きながらグラデーションを醸し出し私を魅了します。しかし、まだまだ深さには余裕があるようです。

 一人でも多くの人が、「I own it!」と胸を張って言えるようになるために、モチベーションと基本的で大切なことを伝えていきたいと思っています。それが、私自身が自分のプールへ絶え間なくペンキを注いでいくことにもなります。皆さんが「I own it!」を目指し、学ぶことの魅力を知って、幸せにカイロプラクティックとともに生きていけることを願っています。私の6月1日のOne dayセミナーに参加して、是非たくさんの美しいペンキをあなたのプールに注ぎ込んでみてはどうでしょう。お会いできることを楽しみにしています。
 

岡井健のマイ・エリート・セミナー6月1日(日)開催!

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岡井健(おかい たけし)DC
1964年7月4日、東京生まれ。福岡育ち(出身はこちらと答えている)。
福岡西陵高校を卒業後、1984年単身アメリカ、ボストンに語学留学。その後、マサチューセッツ州立大学在学中にカイロプラクティックに出会い、ロサンジェルス・カレッジ・オブ・カイロプラクティック(LACC)に入学、1991年に同校をストレートで卒業する。
在学中はLACCでのディバーシファイド・テクニックに加え、ガンステッド、AK、SOTと幅広いテクニックを積極的に学ぶ。
1992年、カリフォルニア州開業試験を優等で合格。1991年から1995年まで、カリフォルニア州ガーデナの上村DC(パーマー大学出身)のクリニックで、アソシエート・ドクターとして勤務した後、サンフランシスコ空港近郊のサンマテオにて開業。2001年にはシリコンバレーの中心地、サンノゼにもクリニックを開業し、サンフランシスコ・ラジオ毎日での健康相談や地方紙でのコラム連載でも活躍。
2022年8月に27年間経営したカリフォルニアのクリニックを無償譲渡し、2022年9月よりハワイ島コナに新たにクリニックを開業。庭仕事、シュノーケリング、ゴルフを楽しんでいる。
また、積極的に留学中の学生たちの面倒を見、その学生たちの帰国を皮切りに日本での活動を始める。科学新聞社(斎藤)との縁は、2005年に出版した「チキンスープ・シリーズ カイロプラクティックのこころ」の監訳に始まり、以降15年以上にわたって出版物、マイプラクティス・セミナ、カイロ-ジャーナル記念イベントなど、またカイロプラクティック・クラブとして「ソウルナイト」(スタート時はフィロソフィーナイト)など、ありとあらゆる場面で協力関係にある。

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