『科学新聞社プレゼンツ 10月イベント』その4
モーション・パルペーションのパイオニア
中川貴雄氏

 私が科学新聞社で、こうやってのうのうとやってこられたのも、中川氏のお陰と言っても過言ではない。ご夫婦で鰻の寝床のような当社の旧社屋に来られたのは、40年以上前のことだった。その頃はまだカイロの仕事が回ってきてなくて、らしきものと言えば、休日のセミナー等での展示販売要員か、塩川満章氏や須藤清次氏のところへ使いっぱで行く程度のことだった。そんな時期でも、アメリカのカイロ大学の助教授と聞いて、へぇーとやたらと感心したことをはっきり覚えている。

 そうして85年に『脊柱モーション・パルペーション』が出版された。その頃になると結構カイロの仕事をするようになっていて、折からのバブルの恩恵もあってか、カイロ関係の書籍の売り上げも伸び始めていた。その好調さに悪乗りしたわけでもないが、86年に米国カイロ視察・研修ツアーというのを企画し、なんと初めてのアメリカなのに、現地添乗員はいるもののツアコンまでやる羽目になった。不慣れなことでいろいろ不手際があった中、ダベンポートで予定をすっぽかされ途方に暮れていたとき、急きょLAの氏に電話してオフィスでのワークショップを依頼したところ、快諾していただき急場を救っていただいた。それから急速に関係が深くなったと思う。

 そこからは次々に新刊を出していただき、セミナーも30年に及んでお引き受けいただいた。非常に僭越極まりない言い方だが、共に成長してきたように感じている。LAのオフィス、ご自宅、ワンちゃん、日本のオフィス、スタッフ、まだまだ現在進行形のものもあるが、どれも懐かしい思い出になっている。また、帰国時をはじめ、徒手医学会の会長就任、MCC、明治国際医療大学、宝塚医療大学、そして今なお主宰し続けられているMPSG、氏の行くところのほとんどで何かしらお手伝いができたことを、ただ仕事上の、ということだけでなく、ご夫婦にそれ以上のお付き合いをしていただいたと、心から感謝している。

 若干の年の差はあるがお互い高齢者と呼ばれる年齢となり、あと何年ご一緒できるかわからないが、いつも氏が「楽しみながら仕事しないとね!」と言うのに、「そうですよねぇー、嫌々仕事をしたっておもしろくないですからね!」と答え、「本当にそうなんだよなぁー」と納得しながら何度同じような話をしたことか! でも、そんな話をしている時間が堪らないのである!

斎藤 信次

 

第2回 カイロプラクティック・フェスティバル 『TIME&SPACE』へのご参加はこちら

お申し込み

岡井健のマイプラクティス『Find Yourself:自分自身を見つけて欲しい』へのご参加はこちら

お申し込み

和泉宏典による『カイロプラクターのための栄養学 』in東京 へのご参加はこちら

お申し込み

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。