第5期となる10月からの新しい期では、これまで13回を1期として1、2、続いて1、2と2期で基礎が終えられるように進めてまいりましたが、次期からもその進め方の原型は変えずに、1年12回を1期として1期ごとにアップデートしながら、『神経学の知識を日々の臨床にどう結びつけていくか』を主眼に、より臨床に即した形で症例等もどんどん盛り込んで進めていきたいと思っています。
例えば、めまい。今、現れている症状に神経系がどのように関わっているのか? 原因としては、小脳、半規管、前庭神経系などの機能が考えられます。その各神経系の機能に、なぜ問題が生じたのか。中枢神経系に影響を与える末梢などの受容器、神経線維の活動状態、神経の活動条件である酸素と栄養と刺激などの検査法、そこから得られた結果の評価、アプローチの方法など、できる限りわかりやすくお伝えしたいと思っています。
これまで継続的に受講していただいている方々には、復習も兼ねてさらに深めていただけるように、今回初めて受講されるという方々には、神経学をさらに学ぼうという気持ちになっていただけるように、また、どうも神経系の検査は苦手だという方からも、既に神経学検査を行って治療されている方からも、どんな些細な不明点に対する質問でも遠慮せずにしていただいて、一緒に一緒に学んでいけたらと願っています。
丸山 正好
1.代謝活動
2.感覚系
3.運動系
4.筋紡錘 / 腱紡錘
5.視覚系と外眼筋の作用
6.眼球運動と三叉神経経路
7.顔面神経と蝸牛神経
8.平衡器と注視
9.小脳
10.間脳と自律神経系
11.辺縁系と大脳基底核
12.大脳
丸山 正好(まるやま まさよし)

科学新聞社の主催で30年近く前にスタートした、増田裕D.C.による「増田ゼミ」に参加したことから、増田氏をメンターと定め、氏がD.A.C.N.B.の学位取得のためゼミの内容を神経学にシフトしてからも一筋に氏を追い続けた。しかし国際基準、国家資格を持たないことからキャリック300時間コースの受講ができず、独学で学び続けることとなったが、受講していたときの氏の言葉を思い出し、とにかく学び続けた。そうして神経学に対する独自の考えを「局在神経学」と名づけ、「神経学を学び続ける」と題し氏にあやかって「丸山ゼミ」として東京、大阪で対面セミナー、さらに第1~4木曜日の午前8~10時でWebセミナーを開講中。神経学を学ぶことを推奨し、その普及に精魂を傾けている。
「神経局在診断」 文光堂
「分冊解剖学アトラス Ⅲ 神経系と感覚器」 文光堂
「カラー図解 人体の正常構造と機能 Ⅷ 神経系(1)」 日本医事新報社
「カラー図解 人体の正常構造と機能 Ⅸ 神経系(2)」 日本医事新報社
「神経内科学の講義がそのまま本になりました」 医学教育出版社