この1年お付き合いいただいてきた、第Ⅴ期となりますWeb講座『局在神経学 神経学的臨床プロトコール』も、来月の大脳でシリーズ最終回となります。第Ⅵ期をさせていただく前に、これまでのシリーズを通して何度かお話しさせていただいた、シビレとシビレ感、眩暈と眩暈感、耳鳴りと耳鳴り感について、受講者の皆さんがまだ今一つピンときていないのではなかろうかという思いがあり、ここで一度、番外編としてこれらの違いをじっくりお話しさせていただこうと、斎藤さんと相談したところ、10月にこれまで同様、3週にわたってそれぞれについてお話しさせていただくことになりました。
数多くある症状の中でも、シビレ、眩暈、耳鳴りは対処が難しいと言われています。それぞれ神経的機序から多種多様な原因が考えられるからです。もう一つの理由として、患者さん自身がシビレ、眩暈、耳鳴りだと思い込み、自分が感じている状態を表現してしまうことにあります。患者さんが表現する状態と、実際の状態とが大きく異なり混乱を招いてしまいます。シビレによく似たシビレ感、眩暈によく似た眩暈感、耳鳴りによく似た耳鳴り感。これらは、似て非なるものであって全くの別物です。状態を見極めるには、検査によっての鑑別が不可欠です。それぞれの違いについて、臨床的に解説したいと思っています。
丸山 正好(まるやま まさよし)

提唱する神経学を「局在神経学」と謳い、「神経学を学び続ける」と題し、東京(第2日曜日)、大阪(第3日曜日)で対面セミナー、さらに第1~3木曜日、午前8~10時でWebセミナーの講師を毎月務め、神経学を学ぶことを推奨し、その普及に精魂を傾けている。
増田 裕D.C. D.A.C.N.B.神経学セミナー初期メンバー。