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アプライドキネシオロジーシノプシス改訂版

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アプライドキネシオロジーシノプシス改訂版

AK SYNOPSIS 2nd Edition

アプライド キネシオロジー シノプシスには、テクニックをどのように使うのか、また、どのような背景からテクニックが生まれ、どのように臨床で適用していくのかということが記されている。アプライド キネシオロジーのテクニックを深く理解することで臨床のあらゆる場面での使用が可能になる。

著者デービッド S. ウォルサーD.C.著 判型A4判上製/約700頁 監訳者栗原 修D.C. 発行者科学新聞社 発行年2008年

今回より新たに加わったテクニック
網様体賦活化系テクニック、母趾機能制限、PiLUS、カテゴリー1.2.3、副腎、糖質、肝臓、硫酸塩と関節、インスリン抵抗とシンドロームX、鼻骨蝶形骨頭蓋障害、長、短母趾伸筋、長短趾伸筋、肋骨ポンプテクニック、筋膜ジェローシス、RMAPI、損傷リコールテクニック、小脳、矢状縫合タップテクニック、項靭帯のテクニック、頚椎コンパクション、仙骨の歪み(仙骨下方変位)、プライマリーアトラステクニック、インターレースTL、仙結節、仙棘靭帯テクニック、脊椎反射、神経機能分析と治療としての深部腱反射など

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訳者のことば
アプライド キネシオロジー シノプシス 初版の翻訳に続き、改訂版の翻訳にあたることができたことを光栄に思う。初版の翻訳には約5年間を費やしたが、改訂版にも3年余りを費やすことになった。

改訂版では、イラストが見やすくなり、内容の更新、更に20を超す新しいテクニックが加わり、内容もより広範囲にわたり、ますますアプライド キネシオロジーのバイブルと呼ぶにふさわしいものとなっている。初版の翻訳は、初めはアメリカでアプライド キネシオロジーセミナーを受講していた時に、理解しきれない部分を自分のノートとするために部分的に翻訳していた。そこに、アプライド キネシオロジー シノプシスの翻訳、出版の話が舞い込んできた。

初めはシノプシスの膨大な内容とその文字数に尻込みしたが、当時アプライド キネシオロジーの文献は日本にもあったが、アメリカでアプライド キネシオロジーのテキストとして扱われるシノプシスの翻訳本がないことに加え、自分自身のアプライド キネシオロジーの勉強が足りないこと、更にアプライド キネシオロジーについて、もっと深く理解したいという気持ちから、思い切って翻訳を引き受けた。

それは、ほぼ私自身の勉強のための翻訳であった。ロサンゼルスでアプライド キネシオロジー セミナーを受講している時には、どうしても実技などの行程の理解を優先し、テクニックの理論的な内容についての理解が疎かになってしまっていた。臨床でアプライド キネシオロジー テクニックを使用する際、テクニックそのものをどのように臨床に使用するのか戸惑うことがあった。

しかし、翻訳するにあたってシノプシスを幾度となく隅々まで読むことになり、翻訳するうちにテクニックの背景にある理論、考え方が明らかになり、テクニックをどのようなときに使えばいいのか理解できるようになった。更に、テクニックの理論的背景から、その応用の可能性さえ浮かぶようになってきた。

アプライド キネシオロジー シノプシスには、テクニックをどのように使うのか、また、どのような背景からテクニックが生まれ、どのように臨床で適用していくのかということが記されている。アプライド キネシオロジーのテクニックを深く理解することで臨床のあらゆる場面での使用が可能になる。

改訂版の翻訳では、身体の機能の新たな視点からのアプローチが加わり、ますます内容が深くなり、翻訳と共に新たな思考行程を学ぶことができた。改訂版の宿命ともいえるが、常に進化しているアプライド キネシオロジー テクニックゆえに、テクニックの内容、最新の理論に対応したテクニックの理論的な背景の修正、新たなテクニックが随所に加えられている。

このため、本文の修正部分や構成の更新部分の特定、そして翻訳に時間を費やした。また改訂版では、新たに索引が加えられた。索引は読者にとって、この膨大な内容から情報を取り出して理解するために有益となると考える。

アプライド キネシオロジー シノプシスの最終版となるであろう改訂版は、基本的なテクニック、筋力テスト、経絡治療、全身性のコンディションに対するアプローチ、整形外科的な疾患、頭蓋テクニック、栄養学において、テクニック、理論共に熟成し、ほぼ完成されたものになっている。

アプライド キネシオロジー シノプシス 改訂版は、カイロプラクティックのみならず、パラメディカルの分野で人体にかかわる者にも有益であり、人体の精密で複雑な機能を目前で痛感し、その理解を望む者に対して、光明を見出せるものになると信じている。

医療分野を問わず臨床での様々な問題に対処するには、患者に対面する治療家があらゆる知識を駆使して、様々な検査を行い、患者の状態を把握し、適切な治療法を使用するべきである。患者の状態を理解することなく、治療法を決定するべきではない。このような治療を行うためには基礎医学、診断学、テクニックの膨大な知識が必要になるであろう。

アプライド キネシオロジーは、基礎医学、診断学の延長線上にあるテクニックである。このため、基礎医学、診断学を学んだ臨床家が直面する問題の解決に貢献することは間違いないであろう。また、アプライド キネシオロジー シノプシスを参照することで、臨床で見られる問題に対して異なる局面からの検査、観察が可能になり、問題解決に辿り着くことができるであろう。

これは、患者への恩恵と共に、臨床家に感動と喜びをもたらすことになると確信している。アプライド キネシオロジー シノプシスは臨床家にとって、有益な情報が詰まった道具箱である。このすばらしいテキストが多くの臨床家により有効に使用されることを願っている。この場を借りて、アプライド キネシオロジーという素晴らしいテクニックに出会えたことに感謝したい。

また、アプライド キネシオロジーの創始者であるGeorge Goodheart,D.C.、彼の豊富な知識とそれを基にしたアイデア、医学に対する探究心、情熱に敬意を表したい。Goodheart,D.C.がシンポジウムで発表していた臨床での発見とそれを裏付ける最新の医学的な知識に基づく理論は、毎回、新鮮であり、衝撃的なものであった。衝撃的な発表を目の前にして、あの領域までの到達を考えると気が遠くなるような脱力感と伴に、その素晴らしさに感動した。私にとって一生記憶に残るインパクトであった。

更に、本書の著者であり、アプライド キネシオロジーをリードする優秀なアプライド キネシオロジストでもあり、Goodheart,D.C.の天才的な洞察力、想像力をまとめあげ、アプライド キネシオロジー シノプシスとし残してくれたDavid Walther,D.C.に感謝したい。

また出版に協力していただいた、科学新聞社の斎藤社長と社員の方々、そして翻訳機会を与えていただいた仲井D.C.にお礼を述べたい。最後に、Dr.Goodheartが自ら指し示してくれたように、複雑な健康問題を持つ患者を救うためには、我々臨床家自身の基礎医学、診断学、カイロプラクティック学に対する理解の更なる向上が必要になる。

日本におけるカイロプラクティックの発展は、日々臨床に付く臨床家の情熱によるものと信じている。臨床で病める患者を救うために、努力を惜しまない臨床家にとって、アプライド キネシオロジー シノプシスが価値あるものであることを祈りたい。カイロプラクティックの普及とアプライド キネシオロジーの理解の拡大を期待する。

栗原修

著者:デービッド S. ウォルサー D.C. 本書まえがきより
アプライド キネシオロジーは、プライマリーヘルスケアプロバイダーとしてのライセンスを持つ者にとって、標準的な診断を増幅させるものである。これは、神経システムに対する様々な形態の刺激に対する身体の反応幾序を評価するものである。Schmittはこれを機能神経学的評価と記述しているため、我々はマニュアル筋力テストの結果の展望を得るためには、神経システムに対する刺激による身体の正常な反応を理解しなければならない。

アプライド キネシオロジーは、アメリカ合衆国と世界各国の医療従事者の間で急速に発展し続けている。近年ではICAK(International College of Applied Kinesiology)の支部の設立も果たしている。
残念なことに、アメリカでは“キネシオロジー”を一般の者が他の標準的な診断とマニュアル筋力テストの結果の関連を理解することなく使用しているケースも増えている。このような方法で“キネシオロジー”を使用することは非常に危険である。

私の見解では、初めの段階では殆どの者が質の高い筋力テストを使用していない。昨日のことであるが、一昨日の夜のキネシオロジーのデモンストレーションを行う会合に参加した患者がそのときのことを話してくれた。

その患者は、砂糖の入ったパックを太陽神経叢と説明される部位に置いた状態で、腕を引き下ろすような筋力テストで筋力が弱くなったという。私は“それではあなたにお見せしたいものがあります。”と告げ、私は患者に腕を引き下ろすような筋力テストでその強さを見せた。次に私は患者の身体の前で手を適当に動かした後、腕を引き下ろす筋力テストを行って、弱くなっていることを見せた。すると患者は、“私に何をしたのですか、私のオーラでも破壊したのですか?”と尋ねた。私は再び同じことをして腕を引き下ろすテストをして筋力が強いということを見せた。私は単にテストのパラメーターであるスピードを変えてテストしただけであると説明した。私は、テストのパラメーターを変化させることで、見た目のテストの結果を私の思う通りにすることができるのですと説明した。

そして、あなたが出席した会合でデモンストレーションを行った人は恐らく彼の行った方法を素直に受け止めているのだと思いますが、しかし、必要な意味のあるデータを得るには完全ではなく、意味のあるデータを得ることが妨げられていたのですと説明した。私は第8章に記述したような腕を下に下ろすような筋力テストの問題点について話した。人の健康を完全に分析するためには数多くの因子を考慮しなければならない。アプライド キネシオロジー シノプシス 改訂版は、一部は現在の情報にアップデートしたが、第1版の内容を全て含んでいる。更に、第1版の出版以降に発達してきた多くの題材を付け加えた。

David S. Walther, D.C.

推薦のことば
アプライド キネシオロジー シノプシス 改訂版のprefaceに再び記述できる機会を与えていただき光栄に思います。改訂版には、必然的に第1版に含まれていない新たなテクニックやアプローチが含まれている。読者は、多くの新しい題材やDavid Waltherにより注意深く再編集された新しいテクニックによる恩恵を受けるだろう。

また、継続的なプロセスであるアプライド キネシオロジーへの適用に関する新たに再考察されたリサーチの参照文献も加えられている。私の友であり、同僚であるDavidWalther, D.C.により丹念に編集された素晴らしいテキストを紹介できることは名誉であり、光栄に思う。改訂版にあるテクニックをマスターすることで、医療従事者は、健康問題に取り組む方法のもう1つの局面を得ることが可能になる。そして、良き友で、以前、共に仕事に従事し、レクチャーでも同僚であるWalther Schmitt, D.C.は、“筋力テストは、機能神経学である”と言う。筋力テストは、我々が神経システムの活動を観察する機会を与えてくれる。

このテキストの方法により医師は、必要な診断、必要に対する供給、そして結果を観察する能力を得ることになる。これは、アプライド キネシオロジーの原理の適用に賛同し、今もその数を増す医療従事者のスタンダードである。アプライド キネシオロジーの構造的、整形外科的な適用は、Barry Wycke,M.D.により提唱される“関節神経学”による相互作用を認識することである。機能神経学としての筋力テスト比類のなく正確で洗練された診断を可能にする。

診断により構築された需要を満たすことは、構造的、神経学的、栄養学的、心理学的な障害により、関節神経学的な活動が妨げられることなく機能することを可能にする。注意深く同じ方法で結果を観察することは、治療による誤りからの回復を可能にする。身体の治癒を企てるのではなく、身体を自らの治癒を誘発するべきである。

心理神経免疫学による新たな見解は、結論的に、身体の知恵である生理学的なホメオスタシス(イネートインテリジェンス)を実証している。疾病は、正常な生理学的機能の逸脱である。

これを理解するためには、正常な状態の生理学(平均である必要はない)理解しなければならない。比較的新しい知識である神経システムのホログラム説とこれに関連する理論は、身体が自らの治癒の過程に対する理解に広さと深さを加えている。

George J. Goodheart, Jr., D.C., F.I.C.C.