新型コロナの影響によって、学びのための苦肉の策として始まったWebセミナーも、今や対面セミナーの『代用』という役割を脱し、世界中どこからでも参加でき、さらに後日の動画配信を利用すれば、時間を選ばない大変便利なツールとなりました。
これまで3年半、3期にわたって私のWeb講座では、「局在神経学」と題し徹頭徹尾、神経学の基礎を伝えてまいりました。9月から始まる通算4期目となる「基礎2」では、これまで積み重ねてきた内容を『臨床症状に結びつける』に重点を置いて進めてまいります。
例えば、耳鳴りを訴えて来院される患者さんに、顎関節調整を行ったら耳鳴りが改善した。聴覚の調整は三叉神経と顔面神経が関与しています。三叉神経が関係した顎関節を調整することで、聴覚調整器を支配している三叉神経と顔面神経が活性化され、耳鳴りが改善されるという神経的機序が働きます。重要なのは『何を行ったかではなく、なぜ改善したのか』です。
今回の「基礎2」では、症状と神経機能がどのような関係を持つのか、できる限りわかりやすく解説したいと思っています。また初めて参加される方にも、理解していただけるような内容で講義を進めていきたいと思っています。神経学を一緒に学びましょう!
丸山 正好
2023年
9月 代謝と神経系
10月 感覚系の役割
11月 運動系の機能
12月 筋紡錘と腱紡錘
2024年
1月 脳幹(発生学的機序と神経網)
2月 脳神経-1(視覚系と外眼筋の作用)
3月 脳神経-2(眼球における自律神経性反射と三叉神経の機能的影響)
4月 脳神経-3(顔面神経と蝸牛神経、聴覚障害)
5月 脳神経-4(平衡感覚と注視のメカニズム)
6月 小脳(機能局在と眼球運動)
7月 間脳と自律神経系への調整機能
8月 辺縁系と大脳基底核(情動と痛み、刺激のコントロール機序)
9月 大脳(機能局在と下行性抑制経路)
丸山 正好(まるやま まさよし)
提唱する神経学を「局在神経学」と謳い、「神経学を学び続ける」と題し、東京(第2日曜日)、大阪(第3日曜日)で対面セミナー、さらに第1~3木曜日、午前8~10時でWebセミナーの講師を毎月務め、神経学を学ぶことを推奨し、その普及に精魂を傾けている。
増田 裕D.C. D.A.C.N.B.神経学セミナー初期メンバー。
「神経局在診断」 文光堂
「分冊解剖学アトラス Ⅲ 神経系と感覚器」 文光堂
「カラー図解 人体の正常構造と機能 Ⅷ 神経系(1)」 日本医事新報社
「カラー図解 人体の正常構造と機能 Ⅸ 神経系(2)」 日本医事新報社
「神経内科学の講義がそのまま本になりました」 医学教育出版社